建設中止の例


長野県富士見町

新聞記事(長野日報 2017年1月24日)

【建設計画白紙に 富士見町境のメガソーラー】

富士見町境に都内の企業「レノバ」がメガソーラー施設を建設する計画について、土地を提供する予定の同町上蔦木区(名取正明区長)は計画推進を断念した。22日に上蔦木区集落センターで開いた区民総会で、計画を白紙に戻すことを承認し、施設の管理運営にあたる同社出資の合同会社「富士見ソーラー」との土地賃貸借予約契約を解消した。23日には名取区長が町に報告した。

上蔦木区や明治大の所有林約28ヘクタールに24メガワット級の大規模太陽光発電施設を建設する計画で、2013年7月にレノバが同区に持ちかけた。区内では「太陽光特別委員会」(吉川久委員長)を設置して計画推進を後押しし、15年3月には契約を結んだ。

同社は町の環境保全条例に基づき、水利権を持つ下流域の関係5地区で住民説明会を重ね、開発の許可に不可欠な同意の取り付けに努めた。だが、景観や水質の悪化、土砂災害を危惧する住民の強い反対運動が起き、昨年11月には3地区が相次いで建設への不同意を決議。事実上、開発が困難な状況になっていた。(後略)

新聞記事(長野日報 2016年11月15日

【2区が不同意 富士見町のメガソーラー計画】

太陽光発電事業を行う都内の企業「レノバ」が富士見町境広原にメガソーラー施設を建設する計画について、関係区の同町信濃境区と高森区は12、13日にそれぞれ開いた選挙総会で同意の賛否を問う区民投票を行い、いずれも同意しないことを決めた。町の環境保全条例上、建設に当たっては水利と下流域の関係5区の同意が不可欠で、両区の決定は同社の建設計画に影響を与えそうだ。

同社がこれまでに行った住民説明会によると、計画は上蔦木区や明治大学の所有林約28ヘクタールに24メガワット級の大規模太陽光発電施設を建設。雨水対策で敷地内に3カ所の調整池を設け、雨水は排水路で切掛沢に流す。同社の出資で新設した大手リース会社2社との合同会社「富士見ソーラー」が運営する。(中略)

同社は「社内で協議中。地域の人との関わりもあるので現時点では答えられない」としているが、これまでの説明会で、関係各区の賛同が得られない場合は事業化を断念するとの考えも示している。(後略)

土佐清水市

新聞記事  (高知新聞 2016年03月25日

【高知県土佐清水市大岐メガソーラー中止 地元理解得られず】
 高知県土佐清水市大岐地区の民有地の山林に大規模太陽光発電所(メガソーラー)の建設を計画していたJFEエンジニアリング(東京都)は3月24日までに、「地元の理解が得られない」などとして、計画中止を地区の住民や土佐清水市の担当者らに電話で通知した。2015年6月に計画が表面化して以降、地区内外で起きた反対運動を受けて判断した。

 JFE総務部広報グループは取材に対し、「地元の理解を得られていない状況で、これ以上事業を進めるのは困難。出資会社と協議して中止を決定した」と表明。「残念なことだが、地元に喜んでもらえない施設を造ることはできない。仕方がない」と説明した。

 経済産業省によるメガソーラーの設備認定は辞退し、開発規模を縮小するなどの再申請も行わないとしている。大手リース会社、東京センチュリーリースとともに2014年11月に設立した特定目的会社「T&Jパワープラント株式会社」は清算するという。地元業者と結んでいた建設用地の賃借契約については「協議中」としている。

 土佐清水市大岐地区の近藤敏彦区長は「地区を挙げて一丸で反対した結果であり、とりあえずほっとしている。土地がこの先どうなるかはまだ分からないが、自然を壊しての開発には反対していく」と述べた。

 泥谷光信市長は「中止には企業の理解もあったと思う。土佐清水市として指導要綱をつくり、条例を検討するなど、住民の声と向き合ってきた。大岐に限らず、再生可能エネルギーは自然との共生が重要で、二度とこのようなことが起きないよう、引き続き国に法整備を要望する」と話している。(後略)

藤枝市

新聞記事 2013年3月23日 読売新聞

【太陽光発電 業者が撤回へ/静岡:読売】
藤枝市南駿河台のメガソーラー建設計画で業者と住民が対立している問題で、計画は白紙撤回方針太陽光発電は建築基準法の適用外で、市議会が法的な根拠に基づき業者に建設中止を求めることはできない

藤枝市南駿河台の新興住宅地に大規模太陽光発電施設(メガソーラー)の建設計画が浮上し、業者と住民が対立している問題で、業者が計画を白紙撤回する方針を固めたことが22日、業者への取材でわかった。

 発電施設建設を計画した静岡市の不動産開発業者の幹部は、取材に対し、「地元住民の反発が強く、理解が得られそうにない」と撤回の理由を語った。近く住民側に説明する。(中略)

 一方、住宅地への大規模太陽光発電施設建設を規制してもらおうと、住民が建設反対の意思表明を議会に求めた請願が、市議会定例会最終日の22日、本会議で審議され、全会一致で採択された。請願を行った住民代表の「藤枝エミナース跡地対策協議会」の岡村禎二会長(69)は「計画の撤回は当然だ。正式な書面で示してもらいたい」と話している。

 市によると、太陽光発電は建築基準法の適用外で、市議会が法的な根拠に基づき業者に建設中止を求めることはできない。しかし市は今後、土地利用に関する指導要綱を強化するなどし、指導に従わない業者の名前を公表できるなど新たな条例の制定を検討する。

つくば市

新聞記事(2016.2.28 東京新聞

【取材ノート いばらき2016>太陽光発電所 乱開発に歯止めを】
(前略)筑波山では昨年から、中腹の計四カ所に、民間業者が太陽光発電所の建設を計画。土砂災害や景観の悪化を心配した渡辺さんらは今年一月、つくば市長らと共に県庁を訪ね、橋本昌知事に建設阻止を求める要望書を提出した。

水郷筑波国定公園内に位置する二カ所は、県が自然公園法に基づいて不許可とし、一カ所は業者が申請を取り下げたが、区域外の一カ所は、計画通りに建設された。「災害が起きたら誰が責任を取るのか。山の斜面や民家の近くに造ってほしくない」と渡辺さんは訴える。(中略)

反対運動を受け、市は六月、筑波山と、隣接する宝篋(ほうきょう)山のほぼ全域を設置禁止区域とする条例を施行、職員が定期的にパトロールするようになった。(中略)

「環境の保全や防災も重要だが、住民との合意形成もポイント」。日立市環境政策課には今年一月、住宅地に隣り合う森林に計画された太陽光発電所について、住民から相談が寄せられた。パネルから発生する熱、反射光、景観の悪化などを不安視する声だった。

発電所の面積は一ヘクタール未満で、設置に必要な手続きは市農林水産課への樹木伐採の届け出のみ。太陽光パネルは、建築基準法上の工作物からも除外されている。「業者がチラシを近隣に配布したのは、着工の前日。何が造られるのか、市も把握できていなかった」と担当者は振り返る。(中略)

県が十月に施行した「太陽光発電施設の適正な設置・管理に関するガイドライン」は、「立地に適当でないエリア」として、通常は要件が合えば開発が許可される「河川区域」「土砂災害警戒区域」に加え、法令上の制限がなくても「景観に優れた地区」「治水への影響が懸念される河川沿い」などを挙げている。(後略)。